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Zapier vs Make — どちらで自動化すべきか実例比較【2026年版】

「自動化ツールを導入したいが、ZapierとMakeのどちらを選べばいいかわからない」。自動化ツールの比較記事は多数あるが、スペック表を並べるだけでは実際の使用感の違いが見えにくい。結局のところ、「自分のやりたいことに合っているのはどちらか」という判断が必要になる。

この比較は「セダンとSUVの試乗レポート」のようなものだ。カタログスペックだけでなく、実際の道路(ユースケース)での走りを比べる。市街地(シンプルな連携)ではどちらが快適か、山道(複雑な処理)ではどちらが頼りになるか——実際のシナリオを通じて判断材料を提供する。

料金面では、Zapierの有料プランは$29.99/月(750タスク)から。Makeは$10.59/月(10,000オペレーション)から。同じ処理量で比較するとMakeのほうがコスト効率は高いが、Zapierは7,000以上のアプリに対応しており、カバー範囲の広さで優位に立つ。

この記事では、3つの実例シナリオでZapierとMakeを比較し、それぞれに向いているケースを明確にする。公式ドキュメントと海外のノーコードコミュニティの実装事例を参考にまとめた。

この方法が向いている人・向いていない人

Zapierが向いている人Makeが向いている人
多数のアプリを連携させたい(対応数重視)複雑な条件分岐やループを組みたい
設定をできるだけシンプルに済ませたい処理量あたりのコストを抑えたい
英語の学習リソースが豊富なほうがいいビジュアルエディタでフロー全体を俯瞰したい
チーム利用でアクセス権限管理が必要データ変換・整形の処理が多い
テンプレートから手軽に始めたいAPI連携のカスタム処理が必要

必要な準備(ツール・アカウント・予算)

ステップ1 — 基本スペックを比較する

項目ZapierMake
対応アプリ数7,000以上2,000以上
無料プラン月100タスク / 5 Zap月1,000オペレーション / 2シナリオ
有料プラン(最安)$29.99/月(750タスク)$10.59/月(10,000オペレーション)
エディタ形式リスト形式(ステップバイステップ)ビジュアル(キャンバス型)
条件分岐Paths(有料プラン〜)Router(無料プラン〜)
ループ処理非対応(個別ステップで代替)Iterator / Aggregatorで対応
エラーハンドリング自動リトライ + 通知エラーハンドラーモジュールで細かく制御
日本語UIなし(英語のみ)なし(英語のみ)
サポート英語(メール / チャット)英語(メール)

ステップ2 — 3つの実例シナリオで比較する

実例1:Googleフォーム → Slack通知(シンプルな連携)

フォームに回答が送信されたら、Slackの指定チャンネルに内容を通知する——最も基本的な自動化パターンだ。

Zapierの場合:「New Form Response in Google Forms」→「Send Channel Message in Slack」の2ステップで完成。ウィザードに従って5分程度で設定できる。テンプレートも豊富で、選ぶだけで8割方完成する。

Makeの場合:Google Formsモジュール → Slackモジュールをキャンバス上で接続する。操作自体は難しくないが、Zapierと比べるとモジュールの設定項目が多く、初回は10〜15分程度かかる。

この実例でのおすすめ:Zapier。シンプルな2アプリ連携ではZapierの手軽さが際立つ。テンプレートの充実度も高い。

実例2:Stripeの決済 → Google Sheets記録 + メール送信 + タグ付け(複数アクション)

決済完了をトリガーに、(A)スプレッドシートに売上記録、(B)顧客にサンキューメール送信、(C)メール配信ツールにタグを追加——3つのアクションを並列で実行するケース。

Zapierの場合:Zapierでは1つのトリガーに対して複数のアクションを直列(順番に実行)で繋ぐ。(A)→(B)→(C)と順番に処理されるため、全体の所要時間がやや長くなる。Pathsを使えば条件分岐も可能だが、有料プランが必要。

Makeの場合:Routerモジュールを使って(A)(B)(C)を並列に処理できる。キャンバス上でフローが分岐する様子が視覚的に確認でき、どのルートでエラーが出たかも一目でわかる。Routerは無料プランでも利用可能。

この実例でのおすすめ:Make。並列処理と条件分岐が必要なケースでは、MakeのビジュアルエディタとRouterの組み合わせが効率的。

実例3:CSVファイルのデータを加工して別のサービスに一括登録(データ変換)

毎週届くCSVファイル(例:売上データ)を読み込み、日付フォーマットの変換・金額の計算・不要列の除外を行った上で、別のサービスに一括登録するケース。

Zapierの場合:Zapierには組み込みのCSV解析機能がないため、Google Sheetsを中間ステップとして使うか、Code by Zapier(JavaScriptまたはPython)で処理する必要がある。ループ処理の仕組みもないため、CSVの各行を個別に処理するワークフローを組むことになり、タスク消費が多くなる。

Makeの場合:CSVモジュール(Parse CSV)でファイルを解析し、Iterator(ループ)で各行を処理、途中でデータ変換(Math、Text Parser等)を挟み、最後にターゲットサービスのモジュールで登録する。フロー全体がキャンバス上に見えるため、デバッグもしやすい。

この実例でのおすすめ:Make。データ変換・一括処理・ループが必要なケースではMakeの優位が明確。

ステップ3 — 選択の判断基準を整理する

上記の比較を踏まえ、判断基準をチェックリスト形式で整理する。

判断基準Zapierを選ぶMakeを選ぶ
自動化の複雑さ2〜3ステップのシンプルな連携が中心条件分岐・ループ・並列処理が必要
対応アプリニッチなアプリとの連携が多い主要アプリの連携で十分
予算月$30程度を許容できる月$10程度に抑えたい
処理量月750タスク以内月10,000オペレーション以上
学習コスト最小限で始めたい多少の学習時間を投資できる
データ処理データ変換はほぼ不要CSV処理・データ加工が多い

よくある失敗と対策

1. 機能で選んで予算で失敗する

Zapierのフル機能を使おうとすると、Professionalプラン($73.50/月)以上が必要になる。事前に必要な機能(Paths、Webhooks、Formatterなど)をリストアップし、どのプランで利用可能かを確認してからプランを選ぶこと。

2. 処理量のカウント方法を理解していない

Zapierの「タスク」とMakeの「オペレーション」はカウント方法が異なる。Zapierではトリガーはカウントされないがアクションは各1タスク。Makeではトリガーも含めてすべてのモジュール実行が1オペレーション。同じ処理でもカウント数が変わるため、事前に試算すること。

3. 両方を中途半端に使ってしまう

「一部はZapier、一部はMake」と分散させると、管理が煩雑になり、どちらかでエラーが起きた際の原因特定が難しくなる。特別な理由がない限り、片方に統一するのが運用上のベストプラクティスだ。

4. 無料プランだけで本格運用しようとする

どちらの無料プランも、あくまで「お試し」の位置づけ。業務の自動化を本格的に運用するなら、有料プランへの投資は必要経費と考えたほうがよい。自動化によって削減される時間(時給換算)と月額費用を比較すれば、多くの場合は投資対効果がプラスになる。

まとめ — マヤ私見

ZapierとMakeは「どちらが優れているか」ではなく「どんな使い方に合っているか」で選ぶツールだ。シンプルな2〜3アプリ連携をサクッと組みたいならZapier、複雑なフローをビジュアルで設計したいならMake——この基本線は2026年時点でも変わっていない。

コスト面ではMakeが有利だ。Coreプラン($10.59/月)で10,000オペレーションが使えるのは、Zapierの同等プラン($29.99/月・750タスク)と比べて大きな差がある。特に、複数のモジュールを含むシナリオを頻繁に実行する場合、この差はさらに広がる。

マヤの所感としては、個人事業主やスモールチームが「最初の自動化」に取り組むなら、まずZapierの無料プランで小さなZapを1〜2個作り、自動化の感覚をつかむのがよい。そのあとで「もっと複雑なことをやりたい」「コストを抑えたい」と感じたら、Makeへの移行を検討する——というステップが、挫折しにくいアプローチだ。

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よくある質問(FAQ)

ZapierとMakeのどちらが初心者向きですか?

初心者にはZapierのほうが取り組みやすいです。ステップバイステップのウィザード形式で、「トリガーアプリを選ぶ→アクションアプリを選ぶ→フィールドをマッピングする」という直線的な流れで完結します。Makeはビジュアルエディタが高機能な分、最初の学習コストがやや高くなります。

無料プランの違いは何ですか?

Zapierの無料プランは月100タスク・Zap(自動化)5つまで。Makeの無料プランは月1,000オペレーション・シナリオ2つまでです。Zapierは「タスク」単位、Makeは「オペレーション」単位でカウント方法が異なるため単純比較は難しいですが、同じ処理量ならMakeのほうが無料枠で多くこなせる傾向があります。

両方を併用するメリットはありますか?

あります。Zapierでしか対応していないアプリとの連携はZapierで、複雑なデータ処理や条件分岐が必要な自動化はMakeで、と使い分けている人もいます。ただし管理が煩雑になるデメリットもあるため、片方に統一できるならそのほうがシンプルです。

日本語対応の状況はどうですか?

ZapierもMakeもUIは英語のみで、カスタマーサポートも英語対応です。日本語のチュートリアルや解説記事は、どちらもコミュニティベースで充実しつつありますが、公式の日本語リソースは限定的です。

セキュリティ面での違いはありますか?

両方ともSOC 2 Type II認証を取得しており、データの暗号化(転送時・保存時)に対応しています。Makeはデータ処理がEUリージョンで行われるオプションがあり、GDPRへの準拠を重視する場合に有利です。Zapierは米国リージョンがデフォルトです。

ZapierやMake以外の選択肢はありますか?

n8n(オープンソース・セルフホスト可)、Power Automate(Microsoft 365ユーザー向け)、IFTTT(シンプルな1対1連携)、Pipedream(開発者向け)などがあります。予算やスキルレベル、使用しているツール群に応じて検討する価値があります。

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この記事について
運営者:マヤ
情報ソース:Zapier 公式サイト、Make 公式サイト、各公式ドキュメント、海外ノーコードコミュニティの比較事例
最終更新日:2026-05-12