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Makeで業務を自動化する5つの実例【2026年版】
「毎朝、Googleフォームの回答をスプレッドシートからコピーして、Slackに貼り付けて、顧客管理表に転記して……」。この手のコピー&ペースト作業に毎日30分を費やしているなら、週に2.5時間、月に10時間を繰り返し作業に消耗していることになる。自動化ツールは、こうした「人間がやる必要のない作業」を肩代わりする仕組みだ。
Make(旧Integromat)のシナリオ構築は「ドミノを並べる作業」に近い。1つ目のドミノ(トリガー)が倒れると、2つ目、3つ目と自動で次のアクションが連鎖していく。一度並べてしまえば、あとは指一本触れずに同じ処理が繰り返される。
Makeの無料プランでは月1,000オペレーション・シナリオ2つまで使える。有料のCoreプランは$10.59/月(10,000オペレーション)。Zapierの同等プラン($29.99/月・750タスク)と比べると、処理量あたりのコストはMakeのほうが低い。
この記事では、個人事業主や小規模チームがすぐに導入できる自動化シナリオを5つ、具体的な構成とともに紹介する。公式テンプレートと海外ユーザーの導入事例を参考にまとめた。
この方法が向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 毎日の繰り返し作業を減らしたい | 自動化するほどの定型作業がない |
| 複数のWebサービスを連携させたい | 社内システムがクラウド非対応(オンプレのみ) |
| ビジュアルエディタで直感的に操作したい | 英語UIに強い抵抗がある |
| 複雑な条件分岐やデータ変換が必要 | 2アプリのシンプルな連携だけで十分 |
| コストを抑えつつ高度な自動化を組みたい | Microsoft製品中心の環境(Power Automateが適切) |
必要な準備(ツール・アカウント・予算)
- Makeアカウント:無料プランで開始可能
- 連携先のアカウント:Google Workspace、Slack、Notion、Stripeなど、自動化したいサービスのアカウント
- 自動化したい業務の棚卸し:「何を」「どのタイミングで」「どこからどこへ」動かしたいかの整理
- 予算目安:無料〜$10.59/月(Coreプラン)。多くの個人事業主はCoreプランで十分
ステップ1 — 自動化する業務を選定する
自動化の効果が高いのは、以下の3条件を満たす業務だ。
- 繰り返し発生する:毎日・毎週など定期的に発生する作業
- ルールベースで判断できる:「Aが起きたらBをする」のように明文化できる
- 複数のツール間でデータを移動する:手動でコピー&ペーストしている作業
以下に紹介する5つの実例は、いずれもこの条件を満たす典型的なパターンだ。
ステップ2 — 5つの自動化シナリオを構築する
実例1:Googleフォームの回答をSlackに自動通知
構成:Google Forms → Make → Slack
Googleフォームに新しい回答が送信されると、Slackの指定チャンネルに回答内容を自動で投稿する。問い合わせフォーム、アンケート、イベント申し込みなどで使える。
Makeでの設定は、Google Formsモジュール(Watch Responses)をトリガーにし、Slackモジュール(Send a Message)をアクションとして接続する。メッセージのテンプレートにフォームの各フィールドを差し込めば完成だ。所要時間は15〜20分程度。
実例2:新規メルマガ登録者をNotionデータベースに自動追加
構成:Kit(またはMailchimp) → Make → Notion
メール配信ツールに新しい登録者が追加されると、Notionのデータベースに名前・メールアドレス・登録日が自動で記録される。CRM(顧客管理)をNotionで運用しているケースで役立つ。
Kit(旧ConvertKit)のWebhookモジュールをトリガーにし、NotionのCreate a Database Itemモジュールで新しい行を追加する。タグ情報も一緒に転記すれば、登録経路ごとの分析にも使える。
実例3:Stripeの決済完了をGoogleスプレッドシートに自動記録
構成:Stripe → Make → Google Sheets
Stripeで決済が完了するたびに、顧客名・金額・日時・商品名をGoogleスプレッドシートに自動で1行追加する。確定申告用の売上管理や月次レポート作成の手間を大幅に削減できる。
StripeのWatch Eventsモジュール(charge.succeeded)をトリガーに設定し、Google SheetsのAdd a Rowモジュールでデータを書き込む。通貨換算が必要な場合は、MakeのMathモジュールで計算処理を挟める。
実例4:SNS投稿の自動化(Googleスプレッドシート → X・Instagram)
構成:Google Sheets → Make → X(Twitter) / Instagram / Buffer
Googleスプレッドシートに投稿内容・画像URL・投稿日時を入力しておくと、指定した日時にSNSへ自動投稿される。コンテンツカレンダーとしてスプレッドシートを運用しつつ、投稿作業を自動化できる。
注意点として、X(Twitter)のAPI利用にはDeveloper Portalでのアプリ登録が必要で、無料プランのAPIには投稿数制限がある。Instagram APIはBusinessアカウント必須で、ストーリーズの自動投稿には対応していない。Bufferなどのスケジューリングツールを経由する方が安定するケースもある。
実例5:毎週月曜に先週のタスク完了レポートをメールで自動送信
構成:Notion(またはTrello) → Make → Gmail
毎週月曜の朝9時に、Notionのタスクデータベースから「先週完了済み」のタスクを抽出し、一覧をメールで自動送信する。チームの週報作成や、クライアントへの進捗報告に使える。
Makeのスケジュールトリガー(毎週月曜9:00 JST)を起点にし、NotionのSearch Objectsモジュールでフィルタ条件(Status=Done、完了日=先週)を指定。取得したデータをHTMLテーブルに整形し、GmailのSend an Emailモジュールで送信する。
ステップ3 — テスト・公開・運用
テスト実行の手順
シナリオを組み終えたら、「Run once」ボタンでテスト実行する。各モジュールが正しくデータを受け渡しているか、出力結果を1つずつ確認する。エラーが出た場合は、該当モジュールをクリックして入力データ・出力データを確認し、マッピング(データの紐付け)に誤りがないかチェックする。
スケジュール設定
テストが通ったら、シナリオのスケジュール(実行頻度)を設定する。リアルタイム処理が必要なら「即時(Instant)」、定期処理なら「15分ごと」「1時間ごと」「毎日◯時」などを選ぶ。無料プランでは最短15分間隔、Coreプラン以上では1分間隔の設定が可能だ。
エラーハンドリング
本番運用では、エラーハンドラーモジュールを追加しておくことを推奨する。API制限、認証トークンの期限切れ、データ形式の不一致などでエラーが発生する可能性があるためだ。「エラー発生時にSlackに通知」「3回リトライして失敗したらメールで報告」といった設定を組み込むと、問題の早期発見・対処が容易になる。
よくある失敗と対策
1. オペレーション数の見積もりを誤る
Makeでは1つのモジュールの実行が1オペレーションとしてカウントされる。5モジュールのシナリオを1日10回実行すると、1日で50オペレーション、月で約1,500オペレーション消費する。無料プランの1,000オペレーションを超えないよう、事前に計算しておくことが重要だ。
2. API認証の期限切れに気づかない
一部のサービスではOAuth認証のトークンに有効期限がある。期限切れになるとシナリオが動かなくなるが、エラー通知を設定していないと気づかないまま放置される。定期的にシナリオの実行ログを確認するか、エラー通知を必ず設定しておく。
3. データのマッピングミス
「名前」と「メールアドレス」のフィールドを入れ違えてマッピングしてしまうといったミスは意外と起こる。テスト実行時に出力データを必ず確認し、想定通りの場所にデータが入っているか検証すること。
4. 一度に複雑なシナリオを作ろうとする
いきなり10モジュールのシナリオを組むと、どこでエラーが出ているか特定しにくい。まず2〜3モジュールの小さなシナリオで動作を確認し、徐々にモジュールを追加していくアプローチが効率的だ。
まとめ — マヤ私見
Makeの強みは、ビジュアルエディタの直感性とコストパフォーマンスにある。Zapierが「シンプルな2アプリ連携」を得意とするのに対し、Makeは「条件分岐・並列処理・データ変換を含む複雑なシナリオ」を1つのキャンバス上で組み立てられる。
デメリットとしては、UIが英語のみで学習リソースも英語中心であること、また対応アプリ数がZapier(7,000+)と比べて少ない(2,000+)ことが挙げられる。日本製のサービスとの連携ではHTTPモジュールを使うカスタム対応が必要になるケースもある。
マヤの所感としては、個人事業主が最初の自動化に取り組むなら、まず「Googleフォーム → Slack通知」のようなシンプルなシナリオから始めるのがよい。小さな成功体験を積んだあとで、決済記録やSNS投稿など業務の中核部分に自動化を広げていくアプローチが失敗しにくい。
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よくある質問(FAQ)
Makeの無料プランではどこまで自動化できますか?
無料プランでは月1,000オペレーション、アクティブシナリオ2つまで利用できます。簡単なシナリオ(2〜3ステップ)を数回/日実行する程度なら無料枠で収まりますが、複雑なシナリオや頻繁な実行が必要な場合はCoreプラン($10.59/月〜)への切り替えが必要です。
プログラミング知識がなくても使えますか?
はい。Makeはビジュアルエディタでモジュール(アプリ)を繋ぐだけでシナリオを構築でき、コードを書く必要はありません。ただし、JSONデータの構造やAPIの基本概念を理解しておくと、複雑なシナリオを組む際に役立ちます。
MakeとZapierのどちらを選ぶべきですか?
Zapierは対応アプリ数が多く設定がシンプル、Makeはビジュアルエディタで複雑な条件分岐やループが組みやすいという違いがあります。単純な2アプリ連携ならZapier、複数の条件分岐や並列処理を含むシナリオならMakeが適しているケースが多いです。コスト面ではMakeのほうが同等の処理量で安くなる傾向があります。
日本語のアプリ(freee、Chatworkなど)とも連携できますか?
freeeやChatworkなど一部の日本製アプリはMakeの公式モジュールに含まれています。公式対応がない場合でも、APIが公開されていればHTTPモジュールを使ってカスタム連携が可能です。ただしHTTPモジュールの利用にはAPIの基礎知識が必要です。
シナリオがエラーで止まった場合はどうなりますか?
Makeにはエラーハンドラー機能があり、エラー発生時の動作(無視する、リトライする、別の処理に分岐する)を事前に設定できます。また、エラー発生時にメールやSlackで通知を受け取る設定も可能です。エラーログはシナリオの実行履歴から確認できます。
Make以外のノーコード自動化ツールにはどんなものがありますか?
代表的なものとしてZapier、n8n(オープンソース)、Power Automate(Microsoft)、IFTTT(シンプルなトリガー型)などがあります。それぞれ対応アプリ数、価格体系、操作の複雑さが異なるため、用途に合わせて選ぶのが望ましいです。
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月1,000オペレーションまで無料。ビジュアルエディタで直感的に自動化シナリオを構築できます。
料金プランの詳細、Zapierとの比較、日本語対応状況をまとめています。
この記事について
運営者:マヤ
情報ソース:Make 公式サイト、公式テンプレートギャラリー、海外自動化コミュニティの導入事例
最終更新日:2026-05-12