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Makeの始め方|登録から最初の自動化シナリオ稼働まで完全ガイド【2026年版】

毎週月曜の朝、Googleスプレッドシートからデータをコピーしてチャットに貼り、リマインダーを手入力して、報告書のテンプレートを開く——この一連の作業に30分かかっているとしたら、年間で26時間。丸1日以上を「コピー&ペースト」に費やしている計算です。Make(旧Integromat)は、そうした手作業をシナリオという形で自動化するツールです。

最初のシナリオが回り始めた瞬間、あの手作業の苦痛がすべて思い出に変わる。大げさではなく、「なぜもっと早くやらなかったのか」という感覚は自動化ツールのユーザーに共通するものです。この記事では、アカウント登録から最初のシナリオを自動稼働させるまでの5ステップを、順番に解説します。

Makeの無料プランは月1,000オペレーション(ops)・2シナリオまで、クレジットカード不要で使えます。有料のCoreプランは年払いで$9/月・10,000ops。3,000以上のアプリと連携でき、ビジュアルなシナリオビルダーで分岐・ループを含む複雑なフローも組めます。

マヤが公式サイト・公式ヘルプの手順を2026年4月時点で付き合わせ、日本人ユーザーが迷いやすいポイントを補足しながらまとめました。

Makeとは — 30秒おさらい

Make(旧Integromat)は、チェコ・プラハ発のノーコード自動化プラットフォームです。2012年にIntegromatとして創業し、2022年にMakeへリブランド。現在はプロセスマイニング大手Celonisの傘下で運営されています。

Zapierと同じカテゴリのツールですが、Makeの特徴はビジュアルなシナリオビルダーにあります。ノードグラフ形式で処理の流れを可視化でき、分岐(ルーター)、繰り返し(イテレーター)、エラー処理(Try/Catch)といった複雑なロジックを視覚的に組めます。ops単価はZapierの3〜5分の1程度で、実行回数が多い場合にコスト差が顕著に出ます。

海外レビューサイトではG2で4.7/5、Capterra 4.8/5、Trustpilot 4.4/5(執筆時点)。UIは英語のみですが、日本語コミュニティの記事も増えています。詳細はMake 徹底レビュー記事をご覧ください。

始める前に用意するもの

最初のシナリオは「Googleスプレッドシートに行が追加されたらSlackに通知する」のようなシンプルなものがおすすめです。2つのアプリだけで完結するフローから始めると、Makeの操作感がつかめます。

Step 1: 公式サイトで無料登録

Makeの登録ページを開くと、入力欄が5つ並んでいます。メールアドレス(Work Email)、氏名(Full Name)、パスワード、そしてHosting RegionCountryです。クレジットカードの入力は求められません。

ここで唯一つまずきやすいのが Hosting Region です。これはデータを保管・処理するサーバーの場所で、あとから変更できません(変更するにはアカウントを作り直す必要があります)。日本から使うなら、距離が近く応答が速いUSを選んでおくのが無難です。EUはGDPR対応が必要なヨーロッパの事業者向けの選択肢です。Countryは Japan のままで問題ありません。

入力を終えて「Sign up for free」を押すと確認メールが届くので、メール内のリンクからアカウントを有効化してください。見つからない場合は迷惑メールフォルダを確認し、なければログイン画面から再送信できます。

初回ログイン後は、「何を自動化したいか」「技術レベル」「よく使うアプリ」を尋ねる4〜5問のアンケートが表示されます。ここでの回答はおすすめテンプレートの出し分けに使われるだけなので、実態に近いものを選べば大丈夫です。すべてスキップすることもできます。

有効化後、初回ログイン時に組織名(Organization Name)の入力を求められます。個人利用なら自分の名前やプロジェクト名を入れておけば問題ありません。あとから変更できます。

Step 2: ダッシュボードの初期設定とアプリ接続

ダッシュボードに入ったら、最初にやるべきは連携先アプリの接続(Connection)です。

1. タイムゾーンの設定
左メニュー下部の「Organization」→「Settings」でタイムゾーンを「Asia/Tokyo (UTC+9)」に変更します。シナリオの実行スケジュールやログの時刻表示に影響するため、最初に済ませてください。

2. アプリの接続(Connection)
シナリオを作る前に、使いたいアプリをMakeに接続しておくとスムーズです。左メニュー「Connections」→「Add a connection」から、アプリ名を検索してOAuth認証(ログイン許可)を進めます。

たとえばGoogle Sheetsを接続する場合は、「Google Sheets」を検索 → 「Create a connection」→ Googleアカウントでログイン → Makeへのアクセス許可を承認、という流れです。接続が成功すると、Connections一覧に「Active」と表示されます。

3. 無料プランの制限を確認
「Organization」→「Subscription」で、現在のプランと残りops数を確認できます。無料プランは月1,000ops・2シナリオ・15分間隔実行という制限があるので、最初のシナリオを組む際にops消費の見積もりを意識しておきましょう。

Step 3: 最初のシナリオを作成する

左メニュー「Scenarios」→「Create a new scenario」をクリックすると、シナリオビルダーが開きます。白いキャンバスの中央に「+」マーク(最初のモジュール)が表示されます。

トリガーモジュールの設定
「+」をクリックし、トリガー(起点)となるアプリを選びます。たとえば「Google Sheets」→「Watch Rows」を選ぶと、スプレッドシートに新しい行が追加されたときにシナリオが起動する設定になります。

モジュールを選んだら、先ほど接続したConnectionを指定し、対象のスプレッドシート・シートを選択します。初回は「Where to start」を聞かれるので、「From now on」(今後追加される行から)を選べば、過去のデータを全部拾ってops を消費する事故を防げます。

アクションモジュールの追加
トリガーモジュールの右側に表示される「+」をクリックし、次の処理(アクション)を追加します。たとえば「Slack」→「Create a Message」を選び、投稿先チャンネルとメッセージ本文を設定します。

メッセージ本文には、前のモジュールから渡されるデータ(スプレッドシートの列の値)をドラッグ&ドロップで埋め込めます。「Column A の値: {{1.Column A}}」のような形で、動的なデータがメッセージに反映されます。

シナリオの構成イメージ
ここまでで「Google Sheets(トリガー) → Slack(アクション)」の2モジュール構成ができあがります。キャンバス上にノードが2つ並び、矢印でつながっている状態です。

Step 4: テスト実行で動作確認

シナリオを保存したら、「Run once」ボタンでテスト実行します。

1. テストデータの準備
トリガーが「スプレッドシートの新しい行」なら、テスト用の行を1行追加してから「Run once」を押します。Makeがその行を検出し、Slackへの投稿処理まで一気に走ります。

2. 実行結果の確認
実行が終わると、各モジュールに緑(成功)またはオレンジ・赤(警告・エラー)のバッジが表示されます。モジュールをクリックすると、入出力データの詳細を確認できます。Slackに正しい内容が投稿されているか、実際のチャンネルを見て確認してください。

3. エラーが出た場合
よくある原因は「Connectionの権限不足」「対象シートのIDが間違っている」「フィールドのマッピングミス」の3つです。エラーメッセージに原因が書かれているので、該当のモジュールを開いて設定を見直してください。

Step 5: スケジュールをオンにして自動稼働

テスト実行で問題がなければ、シナリオを自動稼働に切り替えます。

スケジュール設定
シナリオビルダーの左下にある時計アイコンをクリックすると、実行間隔を設定できます。無料プランでは15分間隔が最短です。Coreプラン以上なら1分間隔まで短縮できます。

スケジューリングのオン
画面左下のトグルスイッチを「ON」に切り替えると、設定した間隔でシナリオが自動的に実行されます。トリガー条件に合致するデータがなければ空振りで終わるため、opsは消費されません(ただしトリガーの監視自体で1opsが消費される場合があります)。

実行ログの確認
「Scenarios」一覧画面で各シナリオの実行履歴を見られます。成功・失敗・消費opsが記録されるので、最初の数日は1日1回ログを確認して想定通りに動いているか見ておくと安心です。

opsの消費ペースが想定より速い場合は、トリガーの実行間隔を広げるか、フィルター(条件付き実行)を追加して不要な発火を抑えることで調整できます。

よくある初期トラブルと対処法

1. 「Run once」を押しても何も起きない
トリガーが「Watch」系(新しいデータを監視するタイプ)の場合、テスト実行の前にトリガー条件を満たすデータが必要です。スプレッドシートに行を追加する、フォームを送信するなど、トリガーが検出できるアクションを先に行ってから「Run once」を押してください。

2. opsの消費が想定より多い
イテレーター(配列を1件ずつ処理する機能)やルーター(分岐処理)を使うと、1回の実行で複数のopsが消費されます。シナリオの実行ログで「Operations used」の数値を確認し、ループ処理が意図した回数で収まっているかチェックしてください。大量データを一括処理するシナリオは、無料プランの1,000opsでは足りなくなりがちです。

3. Connection が切れる(再認証を求められる)
OAuthトークンの有効期限切れ、またはアプリ側のパスワード変更が原因です。「Connections」画面で該当のConnectionを選び、「Reauthorize」をクリックして再認証してください。Google Workspaceの場合、組織の管理者がサードパーティアプリのアクセスをブロックしているケースもあるので、管理者に確認が必要な場合があります。

まとめ

Makeの初期セットアップは、アカウント登録 → 初期設定・アプリ接続 → シナリオ作成 → テスト実行 → 自動稼働の5ステップです。「Googleスプレッドシート→Slack通知」のような2モジュール構成なら、登録から稼働まで30分もかかりません。無料プランの月1,000ops・2シナリオは、小さな自動化を試すには十分な枠です。

マヤの所感としては、Makeは「自動化の設計そのものを楽しめる人」に強く響くツールです。シナリオビルダーのキャンバスにノードを並べて条件分岐を組む感覚は、プログラミングに近い手応えがあります。一方で「とにかく手っ取り早く2つのアプリをつなぎたいだけ」という人にはZapierのほうが早い場合もあります。まずは無料プランでシナリオを1本動かしてみて、Makeの設計思想が自分に合うかどうかを確かめるのが一番の近道です。

合わせて読みたい

よくある質問(FAQ)

Makeの無料プランではどこまで自動化できますか?

月1,000オペレーション(ops)まで、2シナリオまで稼働できます。実行間隔は15分ごと。小規模な自動化(例:Googleフォーム→Slack通知、メール添付→Googleドライブ保存)なら無料枠で十分回せるケースが多いです。

オペレーション(ops)とは何ですか?

シナリオ内でモジュールが1回処理を実行するたびに1opsとカウントされます。たとえば「Googleスプレッドシートから行を読む(1ops) → Slackに投稿する(1ops)」で合計2opsです。ルーターやイテレーターを含む複雑なシナリオでは、1回の実行で数十opsを消費することもあるため、設計段階で消費量を見積もることが大切です。

旧Integromatのアカウントはそのまま使えますか?

はい。2022年のリブランド後も、Integromatで作成したアカウント・シナリオ・接続情報はMakeにそのまま引き継がれています。URLがmake.comに変わっているので、ブックマークの更新だけ済ませておいてください。

ZapierとMake、初心者にはどちらが向いていますか?

「A→Bの1本道の自動化」だけならZapierのほうがとっつきやすいです。分岐・ループ・条件付き処理を含む複雑なフローを組みたいなら、Makeのビジュアルシナリオ設計が力を発揮します。また、ops単価はMakeのほうが安いため、実行回数が多い場合はコスト面でもMakeに分があります。

日本語UIには対応していますか?

Makeのダッシュボード・ヘルプ・サポートはすべて英語です。ただし、シナリオビルダーの操作は視覚的で、英語のラベルもシンプルなため、Google翻訳やブラウザの翻訳機能を併用すれば操作に大きな支障はありません。日本語のコミュニティ記事やQiita投稿も増えています。

無料プランから有料プランに切り替えると何が変わりますか?

Coreプラン($9/月・年払い)にすると、月10,000ops・無制限シナリオ・1分間隔実行・Make APIが使えるようになります。無料プランで作ったシナリオや接続情報はそのまま引き継がれます。未使用opsの翌月繰越も有料プランから有効になります。

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この記事について
運営者:マヤ(海外 SaaS × 日本人向けアフィリエイト歴の個人サイト運営者)
情報ソース:Make 公式サイト、公式ヘルプ、G2 / Capterra / Trustpilot の公開評価
最終更新日:2026-07-30